和室の襖を洋風ドアに変えたいと思っていませんか?古くなった襖を洋風のドアに交換することで、部屋の雰囲気が一変し、モダンで快適な空間に生まれ変わります。しかし「賃貸でも可能なのか」「DIYでどこまでできるのか」「引き戸のままか開き戸に変更すべきか」など、悩みは尽きません。
この記事では、襖を洋風ドアに交換する3つの方法を難易度別に解説します。引き戸枠を活かした簡単な交換方法から、本格的な開き戸への変更まで、必要な道具・材料・費用相場を実例付きでご紹介します。賃貸での注意点やよくある失敗も網羅していますので、あなたに最適な方法が見つかるはずです。
襖を洋風ドアに変える3つの方法と選び方
襖を洋風ドアに変える方法は大きく分けて3つあります。それぞれの特徴を理解することで、自分の状況に最適な方法を選べます。
引き戸枠を活かして建具だけ交換 → 最も簡単、賃貸OK
最も手軽で賃貸でも実施可能な方法が、既存の襖枠(敷居・鴨居)をそのまま活かして建具だけを洋風の引き戸に交換する方法です。
この方法の最大のメリットは、壁や柱に一切手を加えないため、原状回復が容易な点です。襖のレールはそのまま使用できるため、工具もほぼ不要で、DIY初心者でも1~2時間程度で交換できます。
- 必要な作業:採寸と建具の取り替えのみ
- 費用相場:1.5万円~5万円
- 難易度:★☆☆☆☆(初級)
- 賃貸での実施:可能(管理会社への確認推奨)
開き戸に変更する全交換リフォーム → 本格的洋室化
引き戸から開き戸への変更は、本格的に洋室化したい場合におすすめの方法です。襖の枠ごと撤去し、新しいドア枠と開き戸を設置します。
開き戸にすることで、より洋風な雰囲気になり、気密性も向上します。ただし壁や柱への加工が必要なため、賃貸では基本的に実施できません。持ち家でもある程度のDIY経験と工具が必要です。
- 必要な作業:襖枠の撤去、壁の補修、ドア枠の設置、ドアの取り付け
- 費用相場:5万円~15万円(DIYの場合)
- 難易度:★★★☆☆(中級)
- 賃貸での実施:不可
襖をリメイクして洋風化 → 賃貸・予算重視向け
予算を最小限に抑えたい場合は、既存の襖に壁紙やリメイクシートを貼る方法もあります。襖の骨組みはそのままで、表面だけを洋風にアレンジします。
この方法は完全に原状回復可能で、賃貸でも安心して実施できます。ただし、あくまで「襖の見た目を変える」だけなので、開閉の際の和室感は残ります。
- 必要な作業:襖の表面清掃、壁紙やシートの貼り付け
- 費用相場:3,000円~1万円
- 難易度:★☆☆☆☆(初級)
- 賃貸での実施:可能
あなたに合った方法の選び方チャート → 3つの判断基準
どの方法を選ぶべきか迷ったら、以下の3つの基準で判断してください。
- 賃貸か持ち家か → 賃貸なら「引き戸交換」または「リメイク」、持ち家なら「開き戸化」も選択可能
- 予算はどれくらいか → 1万円以内なら「リメイク」、5万円以内なら「引き戸交換」、15万円以内なら「開き戸化」
- DIY経験はあるか → 初心者なら「引き戸交換」または「リメイク」、中級者以上なら「開き戸化」にチャレンジ可能
この3つの基準を総合的に判断することで、失敗のない選択ができます。次の章では、最も実施しやすい「引き戸交換」の具体的な手順を解説します。
【初級】引き戸枠を活かして建具だけ交換する方法
引き戸枠を活かした建具交換は、DIY初心者に最もおすすめの方法です。既存のレールをそのまま使うため、特別な工具も不要で、失敗のリスクも最小限です。
既存の襖枠を測定する手順 → 採寸の3つのポイント
正確な採寸は成功の鍵です。以下の3か所を必ず測定してください。
- 有効開口幅:敷居の内側から内側までの幅(通常、襖1枚あたり880mm~920mm)
- 有効開口高さ:敷居の上面から鴨居の下面までの高さ(通常1,800mm~1,900mm)
- 戸の厚み:既存の襖の厚み(通常25mm~30mm)
測定の際は、メジャーを水平・垂直にしっかり当てて、ミリ単位まで正確に測ってください。複数回測定して平均値を取ることで、誤差を減らせます。
注意点として、襖が2枚以上ある場合は、それぞれサイズが微妙に異なる場合があります。全ての襖を個別に測定することをおすすめします。
洋風引き戸の選び方 → メーカー品と既製品の違い
採寸が終わったら、洋風引き戸を選びます。主に2つの選択肢があります。
メーカー品(オーダーメイド):
- パナソニック、LIXIL、YKK APなどの大手メーカーが提供
- サイズぴったりで高品質
- 価格は3万円~5万円程度
- 納期は2~4週間
既製品(規格サイズ):
- ホームセンターやネット通販で購入可能
- 価格は1.5万円~3万円程度
- 即日~数日で入手可能
- サイズが合わない場合は調整が必要
初めてのDIYなら、メーカー品のオーダーメイドが確実です。採寸データをメーカーに伝えれば、ぴったりサイズで製作してくれます。予算を抑えたい場合は、既製品のサイズが近いものを選び、必要に応じてカットして調整します。
取り付け手順(ステップ1-5) → 工具なしで可能な方法
引き戸の取り付けは以下の5ステップで完了します。
ステップ1:既存の襖を外す
襖を少し持ち上げて、下のレールから外します。次に上のレールから外して完全に取り外します。2人で作業すると安全です。
ステップ2:レールの清掃
長年の汚れやホコリをしっかり掃除します。レールに凹凸や歪みがないかも確認してください。
ステップ3:新しい引き戸の仮置き
新しい引き戸を上のレールに斜めに差し込み、下のレールに降ろします。スムーズに動くか確認します。
ステップ4:高さ調整
引き戸の下部に調整ネジがある場合は、適切な高さに調整します。床との隙間は5mm程度が理想です。
ステップ5:動作確認
引き戸を数回開閉して、スムーズに動くか、異音がないかを確認します。問題なければ完成です。
取っ手・引手の選び方と取り付け → デザイン選定のコツ
引き戸には取っ手(引手)の取り付けが必要です。デザイン選びのコツは以下の通りです。
- 部屋の雰囲気に合わせる:ナチュラル系ならウッド調、モダン系ならステンレス製
- 握りやすさを重視:実際に手に取って確認することが大切
- 既存の穴位置に合わせる:襖に元々開いていた穴を活用できれば加工不要
取り付けはネジ止めが一般的です。電動ドライバーがあれば簡単ですが、手動のドライバーでも十分対応できます。取っ手の位置は、床から90cm~100cm程度の高さが使いやすいとされています。
【中級】開き戸への変更リフォーム(枠ごと交換)
開き戸への変更は、本格的な洋室化を目指す方向けの方法です。引き戸に比べて作業難易度は上がりますが、完成後の満足度も高くなります。
開き戸化が可能な条件 → 壁構造の確認方法
開き戸化を検討する前に、必ず以下の条件を確認してください。
- 壁の構造:石膏ボード壁か真壁造りかを確認(真壁造りは柱が露出しているため加工が難しい)
- 開口部の幅:開き戸に必要な幅(一般的なドアで750mm~850mm)が確保できるか
- ドアの開閉スペース:ドアを開いた際に家具や壁にぶつからないか
重要: 開き戸化は壁や柱の構造に影響する可能性があります。特に築年数が古い住宅や、構造に不安がある場合は、必ず建築士や施工業者に構造確認を依頼してください。耐震性に影響が出るケースもあります。
既存の襖枠・鴨居の撤去手順 → 注意すべき柱と壁
襖枠と鴨居の撤去は、慎重に行う必要があります。
撤去の手順:
- 敷居をバールで少しずつ外す(床を傷つけないよう養生する)
- 鴨居を同様に外す(天井とのクリアランスに注意)
- 縦枠(方立)がある場合は、これも撤去する
注意すべきポイント:
- 柱や梁を傷つけないこと(構造材は絶対に削らない)
- 壁の内部に電気配線がないか確認(配線図を事前にチェック)
- 撤去した部材は、サイズの参考になるため保管しておく
新規ドア枠の設置と固定方法 → 水平・垂直の出し方
ドア枠の設置は、水平と垂直を正確に出すことが最重要です。
設置手順:
- 開口部のサイズに合わせてドア枠を組み立てる
- 水平器を使って、枠が水平・垂直になるよう調整する
- クサビやスペーサーで仮固定する
- ビスで壁の下地(柱や間柱)にしっかり固定する
- 枠と壁の隙間をコーキング材で埋める
水平・垂直が出ていないと、ドアが正常に閉まらなくなります。複数回確認しながら慎重に作業してください。
ドア本体の取り付けと調整 → 蝶番の取り付け方
ドア枠が固定できたら、ドア本体を取り付けます。
蝶番の取り付け手順:
- ドアの上部・中央・下部の3か所に蝶番の位置をマーキングする
- ノミで蝶番の厚み分だけ木材を削る(彫り込む)
- 蝶番をビスで固定する
- ドア枠側にも同様に蝶番を取り付ける
- ドアを吊り込んで、開閉がスムーズか確認する
ドアと枠の隙間は、上下左右とも3mm程度が適切です。隙間が大きすぎると気密性が下がり、小さすぎるとドアが擦れてしまいます。微調整には、蝶番のビス位置をずらす方法が有効です。
必要な道具・材料
作業に必要な道具と材料を、方法別にまとめました。事前にしっかり準備することで、作業がスムーズに進みます。
引き戸交換の場合 → 道具ほぼ不要、採寸道具のみ
引き戸交換は、特別な工具がほとんど不要なのが魅力です。
必要な道具:
- メジャー(5m以上のもの)
- プラスドライバー(取っ手の取り付け用)
- 雑巾・掃除用具(レールの清掃用)
必要な材料:
- 洋風引き戸本体(採寸サイズに合わせたもの)
- 取っ手(引手)
- ネジ類(取っ手に付属している場合が多い)
開き戸化の場合 → 電動ドライバー等必須
開き戸化には、ある程度の工具が必要です。DIY経験者向けです。
必要な道具:
- 電動ドライバー(必須)
- バール(襖枠の撤去用)
- 水平器(枠の設置用)
- ノミセット(蝶番の彫り込み用)
- ノコギリまたは電動丸ノコ(木材カット用)
- コーキングガン(隙間埋め用)
- 養生テープ・養生シート(床や壁の保護用)
必要な材料:
- 開き戸本体
- ドア枠一式
- 蝶番3個セット
- ドアノブ・鍵セット
- ビス各種(長さ38mm、50mm、75mm)
- コーキング材(隙間埋め用)
- クサビ・スペーサー(枠の仮固定用)
購入すべき材料一覧 → ドア本体から副資材まで
材料の購入先と価格相場をまとめました。
| 材料名 | 購入先 | 価格相場 |
|---|---|---|
| 洋風引き戸 | ホームセンター、ネット通販 | 1.5万円~5万円 |
| 開き戸セット | 建材専門店、メーカー直販 | 3万円~10万円 |
| ドア枠 | 建材専門店 | 1万円~3万円 |
| 蝶番セット | ホームセンター | 2,000円~5,000円 |
| ドアノブ | ホームセンター | 3,000円~1.5万円 |
| 取っ手(引手) | ホームセンター | 1,000円~3,000円 |
ネット通販の場合、実物を確認できないため、返品可能なショップを選ぶことをおすすめします。また、大型の建具は送料が高額になる場合があるため、事前に確認してください。
注意点・よくある失敗
DIYでよくある失敗を事前に知ることで、トラブルを未然に防げます。以下の3つは特に注意が必要です。
賃貸での原状回復リスク → 管理会社への事前確認必須
賃貸住宅で襖を洋風ドアに交換する場合、必ず事前に管理会社またはオーナーに確認してください。 無断で交換すると、退去時に原状回復費用を請求される可能性があります。
賃貸で実施可能なのは、基本的に以下の方法のみです:
- 引き戸枠を活かした建具交換(撤去した襖を保管しておく)
- 襖のリメイク(剥がせる壁紙・シートを使用)
開き戸化など、壁や枠に加工が必要な方法は、ほぼ確実に原状回復不可能です。持ち家でのみ実施してください。
また、引き戸交換であっても、管理会社によっては「建具の変更」として許可が必要な場合があります。書面で許可を得ておくと、後々のトラブルを避けられます。
開き戸化での構造上の注意 → 耐震性への影響確認
開き戸化は、住宅の構造に影響を与える可能性があります。特に以下のケースでは、必ずプロに相談してください:
- 壁が耐力壁(建物を支える構造壁)の場合
- 開口部を広げる必要がある場合
- 築30年以上の木造住宅の場合
- 過去にリフォーム歴がある場合
耐力壁を誤って撤去すると、建物の耐震性が著しく低下します。最悪の場合、地震時に倒壊のリスクが高まります。構造に不安がある場合は、建築士や専門業者に構造診断を依頼してください(費用は3万円~5万円程度)。
サイズが合わない失敗を防ぐ → 採寸ミスの防止策
「購入したドアがサイズが合わない」というのは、DIYで最も多い失敗です。以下の対策で採寸ミスを防げます。
採寸ミス防止のポイント:
- 複数回測定する:最低3回測って平均値を取る
- メモを取る:測定値をその場でメモ(記憶に頼らない)
- 写真を撮る:メジャーを当てた状態で写真を撮っておく
- 既製品の規格サイズを事前に確認:既製品を購入する場合、規格サイズに近い開口部か確認
- 余裕を持たせる:調整代として±5mm程度の余裕を考慮
また、オーダーメイドの場合は、採寸データをメーカーに確認してもらうことをおすすめします。多くのメーカーでは、採寸サポートサービスを提供しており、事前にデータをチェックしてくれます。
費用目安・材料費の相場
襖の洋風ドア化にかかる費用を、方法別に詳しく解説します。予算に応じた選択の参考にしてください。
引き戸交換の場合 → 1.5万円~5万円の内訳
引き戸交換は、最もコストパフォーマンスが高い方法です。
費用内訳:
- 洋風引き戸本体:1.2万円~4.5万円(既製品は安い、オーダーメイドは高い)
- 取っ手(引手):1,000円~3,000円
- ネジ類:500円程度
- その他(レール清掃用具など):500円程度
合計:1.5万円~5万円
既製品を選べば2万円以内に収まるケースも多く、賃貸でも実施しやすい価格帯です。オーダーメイドでも5万円以内で収まるため、サイズぴったりの高品質なドアを求める方におすすめです。
開き戸化の場合 → 5万円~15万円の内訳
開き戸化は、材料費・工具費ともに高額になります。
費用内訳:
- 開き戸本体:3万円~8万円
- ドア枠:1万円~3万円
- 蝶番セット:2,000円~5,000円
- ドアノブ・鍵:3,000円~1.5万円
- コーキング材・ビス類:3,000円~5,000円
- 工具(初めて購入する場合):1万円~3万円
合計:5万円~15万円
既に工具を持っている場合は、5万円~10万円程度に収まります。初めてDIYに挑戦する場合は、工具の購入費用も考慮してください。
業者依頼の場合 → 10万円~30万円の相場
「自分でやるのは不安」という方は、業者に依頼する選択肢もあります。
業者依頼の費用相場:
- 引き戸交換:3万円~8万円(材料費込み、工賃は1万円~3万円)
- 開き戸化:10万円~30万円(材料費込み、工賃は5万円~15万円)
業者依頼のメリットは、仕上がりの品質と保証です。特に開き戸化は構造に影響するため、不安な方は業者に依頼することをおすすめします。施工後1年程度の保証が付くケースが多いため、万が一不具合があっても安心です。
複数の業者から見積もりを取ることで、適正価格を把握できます。見積もりは無料の業者がほとんどですので、最低3社から取ることをおすすめします。
まとめ
この記事では、襖を洋風ドアに交換する方法を3つのアプローチで解説しました。重要なポイントは以下の3つです:
- 引き戸交換はDIY初心者でも可能:既存の枠を活かすため、賃貸でも実施できる。費用は1.5万円~5万円と手頃で、工具もほぼ不要。採寸をしっかり行えば失敗リスクも低い。
- 開き戸化は本格的洋室化に最適だが難易度は高い:構造への影響があるため、必ずプロに構造確認を依頼すること。費用は5万円~15万円で、中級以上のDIY経験が必要。賃貸では実施不可。
- 賃貸では必ず管理会社に事前確認を:無断で交換すると原状回復費用を請求されるリスクがある。書面で許可を得ておくことが重要。
次のステップとしては、まず現在の襖のサイズを採寸することから始めましょう。引き戸交換であれば、ホームセンターやネット通販で洋風引き戸を探してみてください。開き戸化を検討している場合は、建築士や施工業者に構造確認を依頼することをおすすめします。
和室を洋室化することで、生活空間がより快適になり、インテリアの幅も広がります。この記事を参考に、あなたに最適な方法で襖の洋風ドア化にチャレンジしてみてください。

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